【代表挨拶】
20１０年2月にＪＥＭＡエレベータ保守事業協同組合の代表理事に就任いたしました岩島でございます。

私は本組合の前身である日本エレベータメンテナンス協会の第11回定時総会（2006年5月開催）で会長に選任され、その後組合設立まで会長職を続け、組合が設立されてからは代表理事として微力ながら精一杯独立系保守業者の地位向上の為に努力してまいりました。
しかしながら、2006年6月に東京都港区で発生したエレベーター事故は晴天の霹靂のような事故でした。今までの業界の常識では考えられない事故が起こってしまいました。事故原因は、あってはならないブレーキの動作不良による事故であるという事を国土交通省の昇降機等事故調査員会が発表しました。起こってしまった事実を我々は真摯に受け止めなければなりません。安全を守り、安心をお届けする仕事に従事している我々は、より厳格に、より細心の注意を払い日々の点検業務や検査業務に邁進してゆく所存でございます。
また、国土交通省や消費者庁事故調査委員会は今後の対策として、メーカー・所有者・保守業者・それぞれの立場で、安全の為の技術情報の共有や保守点検マニアルの公開、メーカーには保守管理を確実に行い得る設計の徹底と必要な情報公開を求め、保守業者には保守員の技術研修を求め、技術の研鑽に力を入れる事が求められています。また、所有者には保守業者の選定基準を示したり、点検マニアルや技術情報の共有を求めています。この様な状況の中で我々は会員企業の社員教育研修活動を活発化させてゆき業界全体の技術レベルと人間力の向上をはかってゆく必要があります。

このような厳しい環境下こそ、我々独立系メンテ会社の役割、存在価値が問われていると思います。単なる金儲けの手段としての企業経営ではなく、地域社会から必要とされるような企業経営をしてゆかなければなりません。暮らしと雇用を守り、地域経済に貢献してゆく企業でなければなりません。

いずれにしても私達はＪＥＭＡの基本理念「会員相互の資質および技術の向上を目指し、顧客の信頼を得る企業作りを通して社会に貢献する事を目的とする」に基づき、企業経営にあたり、地域社会の担い手の一員として、努力して参りたいと思います。
何卒、今後とも皆様の絶大なるご指導ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。